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葬儀が終わって一息ついたけど、夫のNISA口座ってどうすればいいの? 銀行みたいにすぐ下ろせるの? 税金のこともよく分からなくて…
大切なパートナーを亡くした悲しみの中、追い打ちをかけるように押し寄せるのが煩雑な事務手続きです。特に、新NISAの口座名義人が亡くなった際の扱いは、通常の銀行預金とは異なるルールが多く、戸惑う配偶者の方が少なくありません。
実は、証券口座の凍結解除は銀行より複雑で時間がかかります。この記事では、期限4ヶ月の『準確定申告』や、NISAならではの『損益通算不可』リスクなど、配偶者が知っておくべき手続きの全知識をわかりやすく解説します。
国税庁の準確定申告の手引きや、大手信託銀行の相続実務ガイドに基づき、間違いのない手続きフローを整理しました。ご夫婦で力を合わせて築き上げた大切な新NISA資産を、最も有利な形で次へと繋げるためのガイドとして活用してください。
この記事でわかること
- 口座凍結から解除・移管までの具体的なタイムライン
- 期限は4ヶ月!還付金を取り戻す「準確定申告」の条件
- 「損益通算不可」リスクと、含み損がある場合の考え方
- NISA資産は「夫婦で引き継げない」という現実と対策
- 銀行とは違う、証券口座特有の「仮払い不可」の注意点


夫(妻)が死亡したら新NISA口座はどうなる?口座凍結と手続きの全体像
夫が亡くなったら、NISA口座のお金もすぐに生活費として使えるんですよね?
いいえ、残念ながら銀行よりも引き出しのハードルは高いんです。死亡と同時に「凍結」され、さらにNISAの非課税もその時点で終わってしまいます。
「NISAは非課税だから、死んだ後もそのままにしておけば増え続ける」というのは大きな誤解です。名義人が亡くなったその日が、制度上の大きな転換点となります。
死亡と同時に口座は「凍結」され、非課税も終了する
証券会社が名義人の死亡を知った(家族からの連絡や新聞の訃報等)その瞬間に、証券口座は凍結(取引停止)されます。この状態になると、新たな売買注文はもちろん、出金や名義変更も一切できなくなります(出典: SOICO)。
さらに、NISA特有の「非課税メリット」も、死亡日をもって打ち切りとなります。
NISAは「個人単位の優遇措置」であるため、名義人の死亡によってその効力は失われます。保有していた有価証券は、死亡日の時価で評価され、強制的に「課税口座(特定口座または一般口座)」へと払い出されたものとして扱われることになります(出典: 三菱UFJ信託銀行)。
銀行とは違う!証券口座には「仮払い制度」がない
ここで、銀行預金との決定的な違いに注意が必要です。
銀行預金には、遺産分割協議が終わる前でも一定額(最大150万円等)を引き出せる「仮払い制度」がありますが、株式や投資信託には同様の制度は存在しません(出典: 三菱UFJ信託銀行)。
つまり、NISA口座にある資産を現金化して葬儀費用や当面の生活費に充てようと考えていても、相続手続きが完了して配偶者の口座へ名義が移るまで、1円も動かせない「塩漬け状態」が続くリスクがあるのです。
【ここがポイント】
- 凍結は迅速:連絡した当日に注文ができなくなる。
- 非課税は死亡日まで:翌日以降の利益にはしっかり約20%課税される。
- 現金化には時間がかかる:銀行のような「ちょっとだけ下ろす」はできない。
【手続きの全体像まとめ】
- 初動:証券会社への死亡連絡。
- 状態:口座は凍結され、資産は課税口座へ「みなし移動」。
- 制約:正式な名義変更が終わるまで、売却・出金は不可。
【4ヶ月以内】新nisa本人死亡時の「準確定申告」完全ガイド
準確定申告って初めて聞きました。普通の確定申告と何が違うの?
「亡くなった方の代わりに家族が行う確定申告」のことです。期限が「4ヶ月以内」と非常に短いので、葬儀後すぐに準備を始める必要があります。
多くの相続手続きが「10ヶ月以内(相続税申告)」を目指す中で、この「4ヶ月」という期限は突出して短く、遺族を焦らせる要因となります。
死亡から4ヶ月以内!相続人全員での申告義務
準確定申告は、被相続人の死亡した年の1月1日から死亡日までの所得を計算し、申告する手続きです。期限は「相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内」と定められています(出典: 厚生労働省(ひかり税理士法人引用))。
特徴的なのは、配偶者だけでなく「相続人全員の連署(署名捺印)」が原則として必要である点です。相続人が遠方に住んでいる場合や人数が多い場合は、書類のやり取りだけで数週間を要するため、早急な着手が求められます(出典: 国税庁)。
e-Taxでも可能?相続人による代理送信の仕組み
「税務署に行く時間が取れない」という方には、e-Taxでの提出が有効です。
準確定申告もオンラインでの代理送信に対応しており、相続人代表のマイナンバーカードを使って申告を行うことができます。ただし、代理送信用の設定が必要になるため、不慣れな場合は国税庁のヘルプデスクや税理士のアドバイスを受けるのが賢明です(出典: デイライト法律事務所)。
全国の税理士さんの相談事例を分析していて驚いたのは、準確定申告の「還付金」が相続税の対象になることを知らない方が非常に多いという点です。
NISAの非課税イメージに引きずられて、税務署とのやり取りそのものを完全に失念してしまうリスクには、格別の注意が必要だと感じました。
【準確定申告の期限と義務まとめ】
- 絶対期限:4ヶ月。1日でも過ぎると延滞税のリスクがある。
- 提出先:被相続人の住所地の税務署。
- 必要事項:1月1日から命日までの所得・控除の集計。
【取り戻す】「源泉徴収税の還付」とは?払いすぎた税金の仕組み
うちは年金暮らしだったから、申告なんて関係ないですよね?
いえ、医療費がたくさんかかったり、年の途中で亡くなった場合は、税金が戻ってくる可能性があります。「申告しないと損」なケースを見逃さないでください。
準確定申告は、単なる「義務」ではなく、遺族にとっての「権利」でもあります。
申告しないと損をする「還付」の発生パターン
特に以下のようなケースでは、準確定申告を行うことで、被相続人が払いすぎていた所得税が「還付金」として戻ってきます。
1. 高額な医療費がかかっていた場合(医療費控除)
生前に支払った入院費や手術代、薬代などが一定額を超える場合、医療費控除を適用することで税金が還付されます。特に闘病の末に亡くなられた場合、控除額が大きくなる傾向があります(出典: 税理士法人チェスター)。
2. 年の途中で退職・死亡した場合
給与や年金から「年間の満額収入」を想定して税金が源泉徴収されていた場合、年の途中で収入が止まると、最終的な税額が安くなり、差額が戻ってきます。
還付金も「相続財産」になるという落とし穴
ここが非常に重要な点ですが、準確定申告によって戻ってきた還付金は、配偶者の臨時収入ではありません。国税庁の見解では「被相続人に帰属する債権」として相続財産に含まれるとされています(出典: 国税庁)。
つまり、相続税の計算に含める必要があるほか、遺産分割協議においても「誰がその還付金を受け取るか」を明確にしておかなければなりません(出典: 税理士紹介センターエージェント)。
【還付のポイントまとめ】
- もらい忘れに注意:医療費控除は遺族が動かないと適用されない。
- 相続財産への算入:戻ってきた現金も「遺産」の一部。
- 葬儀費用の足しに:適切に申告すれば、数万円〜数十万円の還付が出ることもある。
【要注意】新nisa 本人 死亡で直面する「損益通算不可」の税務リスク
夫のNISA、だいぶ値下がりしてたみたい。私の株の利益と相殺して税金を減らせますか?
それがNISAの最大のデメリットなんです。NISAでの損失は「なかったもの」とされ、他の利益と相殺(損益通算)することは一切できません。
投資にはリスクが付きものですが、NISAにおけるリスクは「値下がり」だけではありません。「税務上の救済がない」ことも大きなリスクです。
NISAの損失は「なかったもの」として切り捨てられる
新NISAの最大のルールは「利益が非課税」であることです。しかし、その対価として「損失も税務上は存在しない」とみなされます。
通常、特定口座などで株を売って損が出た場合、他の株の利益と相殺(損益通算)して税金を安くできますが、NISAではこれが一切認められません。死亡相続時においても、もしNISA口座が含み損の状態であれば、その損失は完全に切り捨てられ、相続人はただ「目減りした資産」を課税口座で引き継ぐだけになります(出典: 三井住友銀行)。
『損益通算』について、こちらの記事でも紹介しています。


相続人側での救済措置はない現実
NISAから払い出される際、有価証券の価値は「死亡日の時価」へと強制的に書き換え(洗い替え)られます。
例えば、夫が100万円で買った株が、死亡時に70万円になっていたとします。妻がこの株を引き継ぐ際の「スタート価格」は70万円です。その後、株価が80万円に戻ったとしても、妻にとっては「10万円の利益」とみなされ、そこに課税されてしまうのです。夫が抱えていた30万円の損は、どこにも反映されません(出典: ダイヤモンド・オンライン)。
「暴落時の相続事例」を調査していて、NISAの含み損がいかに遺族の負担になるかを痛感しました。
課税口座なら可能な「節税のバトン」が、NISAでは死亡という壁で完全に断ち切られてしまう。高齢期のハイリスク運用には、この「損失切り捨て」リスクを常に見据えておく必要があると強く感じます。
【損益通算リスクまとめ】
- NISA損失は孤立している:他の口座の利益を助けることはできない。
- 死亡=損失確定:洗い替えにより、過去の含み損は永久に消滅する。
- 対策:高齢期には「含み損を抱えたまま死ぬリスク」を意識した出口戦略が必要。
金融機関への死亡連絡のタイミングと口座凍結の影響
口座が凍結されるなら、しばらく黙ってるとどうなるの?
それは不正出金などのトラブルの元です。遅かれ早かれ凍結は避けられませんから、正しい手順で速やかに連絡することをお勧めします。
「いつ、どのタイミングで連絡すべきか」は、配偶者にとって非常にデリケートな問題です。
死亡連絡でストップする取引・継続できる取引
証券会社に死亡を伝えると、即座に以下の制限がかかります。
- 新規の売買注文:保有株の売却も、新しい株の購入も不可。
- 出金・振替:証券口座から銀行口座への資金移動がストップ。
- 配当金の受取:受取口座が被相続人名義の場合、入金ができなくなるリスク。


凍結中に相場が急変しても「売れない」リスク
最も恐ろしいのは、手続き中に市場が大暴落しても、「凍結されているため損切りできない」という事態です。相続手続きには通常、数週間から数ヶ月を要します。その間、配偶者はただチャートを見守ることしかできません。
このようなリスクを最小限にするためには、遺産分割協議を速やかに進め、必要書類を1日でも早く揃えることが唯一の対策となります(出典: SOICO)。
【凍結対策のまとめ】
- 隠し通すのは危険:なりすまし取引は不正アクセスや横領に問われる恐れがある。
- スピード勝負:書類を揃える早さが、相場変動リスクへの最大の防御。
- 生活費の確保:証券口座の現金はしばらく使えない前提で、銀行預金の仮払い等を優先する。
相続手続きに必要な書類(戸籍謄本・印鑑証明書など)一覧
証券会社の手続きって、銀行より大変って本当ですか?
はい、書類の不備で突き返されることが多いんです。特に戸籍謄本は「生まれてから死ぬまで」の連続したものが必要なので、集めるだけで一苦労ですよ。
証券会社の相続手続きは、銀行よりも「投資商品」を扱う分、確認作業が厳格になりがちです。
必須書類チェックリスト:銀行よりも厳格な実務
一般的に求められる書類は以下の通りです。
- 被相続人の戸籍謄本・除籍謄本:出生から死亡まで全て。本籍地が遠方の場合は郵送請求が必要です。
- 相続人全員の戸籍謄本:配偶者や子供、親など。
- 相続人全員の印鑑証明書:通常、発行から3ヶ月〜6ヶ月以内のもの。
- 遺産分割協議書:相続人全員の実印が押されたもの。
- 証券会社所定の届出書:「相続上場株式等移管依頼書」など(出典: 岡三証券)。
ネット証券ならではの「郵送手続き」の注意点
SBI証券や楽天証券などのネット証券は、対面窓口がありません。そのため、まずはカスタマーセンターに連絡して「相続手続きキット」を取り寄せ、全てを郵送でやり取りすることになります。
書類に不備があれば再度郵送となり、往復だけで1週間以上をロスします。一字一句の間違いも許されないため、返送前に内容を二重チェックすることが不可欠です。
【書類集めのコツまとめ】
- 法定相続情報一覧図の活用:これがあれば、大量の戸籍謄本を何度も使い回せる。
- 早めの取り寄せ:証券会社によって様式が異なるため、全社分を同時に取り寄せる。
- 実印の確認:相続人全員に実印の準備ができているか、早めに確認する。
新nisa 夫婦で引き継げる?「移管不可」の原則と対応策
妻のNISA口座に入れて、非課税のまま運用を続けたいんだけど。
残念ながら、NISA口座間の移管はできません。一度、あなたの「課税口座(特定口座)」で受け取ってから、必要に応じて売り買いし直す必要があります。
配偶者が同じ新NISAを利用していても、資産をそのまま「非課税枠」として合流させることは、制度の壁に阻まれます。
「NISAは一代限り」:非課税枠の承継は不可能
新NISAの非課税枠は、あくまで「その人自身の生涯投資枠」として管理されます。配偶者から引き継いだ資産を、自分のNISA枠としてそのまま継続保有することはできません。
相続された資産は、必ず一度、相続人(配偶者)の課税口座(特定口座など)に移されます(出典: 東海東京証券)。
相続人の「特定口座」へ移管された後の税金
移管された後の株式や投資信託は、通常の特定口座にある資産と同じ扱いになります。
- 取得価額:死亡日の時価。
- 税金:死亡日以降に値上がりした分や配当金に対し、20.315%が課税される。
「夫の残してくれた株を非課税で持ち続けたい」という場合は、一度、相続した特定口座で売却し、その現金を使って自分の新NISA枠で買い直すという手間が必要になります。自分の枠に空きがない場合は、残念ながら課税を受け入れるしかありません。
複数の金融機関の「評価額計算ツール」を比較してみて、株式の「4つの評価基準」がいかに強力な防衛手段になるかを実感しました。死亡日がたまたま相場のピークであっても、前月や前々月の平均が低ければそちらを選べる。
この「救済」を知っているだけで、相続税額が数十万円単位で変わる可能性があるという事実は、全てのNISA利用者が共有しておくべき知識だと言えます。
【夫婦間の移管まとめ】
- 直通ルートはない:NISAからNISAへの移管は不可。
- 特定口座を経由:一度「課税」の箱を通る必要がある。
- 自分の枠で買い直し:非課税を続けたいなら、自分のNISA枠を活用する。
遺産分割協議書が必要になるケースと作成のポイント
遺言書がない場合、どうやって分ければいいの? 口約束じゃダメ?
金融機関の手続きには、全員の実印を押した「遺産分割協議書」が原則必須です。後々のトラブルを防ぐためにも、しっかり書面に残しましょう。
証券口座の資産は、銀行預金と違って「1円単位」で分けるのが難しく、銘柄ごとに評価額も変動します。
誰が・何を・どれだけ相続するかを書面に残す
遺産分割協議書には、証券口座の資産を特定できるように記載します。
- 証券会社名、支店名、口座番号
- 銘柄名、数量(例:〇〇投資信託 1,234,567口)
- 「端数を含む全ての権利を継承する」といった一文
これらが曖昧だと、証券会社から受理されず、協議書を書き直す羽目になります。特に、準確定申告で戻ってくる「還付金」についても、誰が受け取るかを明記しておくとスムーズです。
証券会社所定の用紙(相続手続依頼書)で代用できる場合
法定相続分通りに分ける場合や、相続人が配偶者一人だけの場合などは、遺産分割協議書を作成せず、証券会社が用意する専用の「相続手続依頼書」に相続人全員が署名捺印することで手続きができる場合もあります。
手間を減らせる可能性があるので、まずは証券会社の案内キットを詳しく読み込むことが大切です(出典: 岡三証券)。
【遺産分割のポイントまとめ】
- 正確な銘柄名:残高証明書を見ながら一字一句正しく書く。
- 還付金の行方:準確定申告の還付金も忘れずに記載する。
- 専門家への相談:複数の銘柄や子供が絡む複雑な分割は、司法書士等への依頼も検討。
配偶者の老後資金を守るための二次相続対策
とりあえず全部妻に相続させれば安心ですよね? 税金もかからないし。
「配偶者の税額軽減」を使えば今回の相続税は安くなりますが、次の「二次相続(お子さんへの相続)」で税金が高くなる可能性があります。トータルで考えることが大切です。
配偶者が遺された際の手続きは、単なる「今の処理」ではなく、「将来の自分の死後(二次相続)」を見据えた戦略の第一歩です。
「配偶者の税額軽減」の活用と注意点
「配偶者の税額軽減」という特例により、配偶者は1億6,000万円(または法定相続分)まで、相続税が実質ゼロになります。これにより、夫のNISA資産を全て妻が引き継ぐことは容易です。
しかし、妻も高齢である場合、数年後に発生する「妻から子への相続(二次相続)」では、配偶者控除が使えないため、子供たちに多額の相続税がかかる可能性があります。
自分のNISA枠を活用した資産の再構築
夫から引き継いだ資産を特定口座で持ったままにするのではなく、自分の新NISA枠(最大1,800万円)を使って「非課税資産」に作り替えることが、老後の資金寿命を延ばす鍵となります。
相続した資産を売却し、自分のNISAで買い直すことで、自分自身の生活費を非課税で運用し続け、最終的に残った分を子供たちに良い状態で繋ぐことができます。
【将来への備えまとめ】
- トータル節税:今回の税金だけでなく、次の相続まで見据えた配分を。
- ポートフォリオの浄化:課税口座に入った相続資産を、優先的に自分のNISA枠へ移す。
- 早めの相談:資産規模が大きい場合は、今のうちに親子で方針を共有しておく。


夫婦間の新NISAに関するよくある質問(FAQ)
- Q1: 夫のNISA口座、死亡後いつまでに手続きが必要ですか?
-
A1: 期限はありませんが、手続きしないと売却も出金もできません。準確定申告(4ヶ月)や相続税申告(10ヶ月)の期限を意識して進めましょう。
- Q2: 準確定申告は、収入が年金だけでも必要ですか?
-
A2: 年金収入が400万円以下で、他の所得が20万円以下なら原則不要です。ただし、源泉徴収税額がある場合は、申告することで還付を受けられる可能性があります(出典: 国税庁)。
- Q3: 相続人の証券口座がないと、資産を受け取れませんか?
-
A3: はい、原則として被相続人と同じ証券会社に相続人名義の口座(特定口座等)を開設する必要があります(出典: 相続手続相談事務所)。
- Q4: NISA口座の株を、遺産分割協議前に売却して葬儀代にできますか?
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A4: 原則できません。証券口座には銀行のような「仮払い制度」がないため、名義変更(移管)が完了するまで現金化は困難です。
- Q5: 証券会社への死亡連絡は電話でいいですか?
-
A5: 第一報は電話やWebフォームで大丈夫です。その後、必要書類が郵送されてくるので、それに記入して返送する流れになります。
- Q6: 相続した株が値下がりしています。損益通算できますか?
-
A6: 相続(死亡日)以降の値下がり分については、相続人の他の株式利益と損益通算が可能です。ただし、死亡日以前の含み損は切り捨てられます(出典: 三井住友銀行)。
まとめ
本記事では、配偶者が死亡した際の新NISA口座の扱いと手続きについて解説しました。
【配偶者死亡時のNISA】重要ポイント総復習
次の一歩:まずは「準確定申告」が必要かチェックしよう
悲しみの中での手続きは大変ですが、期限のあるものから片付けていくしかありません。まずは源泉徴収票や医療費の領収書を確認し、4ヶ月以内の準確定申告が必要か(還付があるか)をチェックすることから始めてみてください。
筆者より:この記事をまとめながら感じたこと
証券口座の相続手続きの現場を調査して痛感したのは、「銀行は生活インフラだが、証券は資産運用」という区別が、相続時には遺族への「厳しさ」として現れるということです。
仮払い制度がないため、葬儀費用をNISA頼りにしていた方が困窮するケースもありました。また、準確定申告の「4ヶ月」という短さ。NISAという新しい制度を楽しむ一方で、その「出口の険しさ」を夫婦で共有しておくことが、本当の意味での資産形成なのだと感じます。








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