「『新NISA』って最近よく聞くけど、なんだか難しそう…」
「まずは安心できる銀行で始めたいけど、証券会社と何が違うの?」
2024年から始まった新しいNISA制度について、このような疑問や不安を抱えていませんか?多くのメディアで話題になっていますが、その仕組みは複雑に感じられ、最初の一歩をどこから踏み出せば良いのか迷ってしまいますよね。
ご安心ください。この記事を読めば、新NISAの基本的な仕組みから、あえて銀行で始めることのメリット・デメリット、そしてあなたが最初に何をすべきかまで、すべてが明確になります。
利益が非課税になる仕組みはもちろん、多くの人が知らない「投資枠の再利用」ルールや、銀行で選ぶべき投資信託のポイントについても、専門用語をできるだけ避けて分かりやすく解説します。
金融庁の最新情報や、実際の利用者の声を基に解説しているので、信頼できる情報だけを知りたい方も安心してお読みください。
この記事が、あなたの賢い資産形成の第一歩をサポートします。
この記事でわかること
- 2024年から始まった新NISAの基本的な仕組み(非課税・投資枠)
- なぜ銀行で新NISAを始める人がいるのか?そのメリット・デメリット
- 損しないために知っておきたい「非課税枠の再利用」ルール
- 銀行でNISAを始めるなら、どんな商品を選べばいいかの具体例
※この記事では「新NISAの制度・仕組み」に特化して解説します。そもそも「銀行と証券会社のどちらを選ぶべきか」という全体像を正確に把握したい方は、まずはこちらの総合解説記事をご覧ください。
→ 新NISAは銀行と証券会社どちらを選ぶべき?制度から手数料まで徹底比較

【図解】2024年から始まった新NISAとは?3つの重要ポイント
ここでは、2024年から大きく進化した新NISA制度について、絶対に押さえておきたい3つの重要ポイントを解説します。これまでのNISA(旧NISA)とは全く異なる、新しい制度の全体像を掴みましょう。
ポイント①:いつでも始められて、ずっと非課税!制度の恒久化と期間の無期限化
新NISAの最大の変更点は、制度が「恒久化」され、非課税で保有できる期間が「無期限」になったことです。
旧NISAでは、投資できる期間が限定されており、非課税で保有できる期間も最長20年という縛りがありました。そのため、
「いつまで続くか分からない」
「期間内に売却しないといけないの?」
といった不安がつきまといました。
しかし、新NISAではこれらの制限がすべて撤廃されました。これにより、いつでも好きなタイミングで投資を始められ、期間を気にすることなく、腰を据えた長期的な資産形成が可能になったのです。(出典: 金融庁「新しいNISA制度が国民の資産形成を後押し」)
【用語解説】非課税とは?
通常、投資で得た利益(株式や投資信託の売却益、配当金、分配金など)には約20%の税金がかかりますが、NISA口座内での利益にはこの税金がかかりません。
ポイント②:年間最大360万円まで投資可能に!「つみたて投資枠」と「成長投資枠」
新NISAでは、年間で投資できる上限額が大幅に拡大され、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの枠の併用が可能になりました。
この2つの枠を合計すると、年間で最大360万円まで非課税で投資できます。旧NISAと比べて、よりスピーディーで柔軟な資産形成の道が開かれました。(出典: 金融庁「NISA特設ウェブサイト」)
ポイント③:生涯で1,800万円まで!売却枠の再利用も可能な「生涯非課税保有限度額」
新NISAでは、生涯にわたって非課税で保有できる上限として「生涯非課税保有限度額」が1,800万円に設定されました。
そして、この制度の画期的な点が「枠の再利用」ができることです。NISA口座で保有している商品を売却した場合、その商品の取得価額(簿価)分の非課税枠が、売却した年の翌年に復活します。
例えば、100万円で購入した投資信託が150万円に値上がりした時点で売却したとします。この場合、翌年には100万円分の非課税枠が復活し、再び利用できるのです。
これにより、教育資金や住宅購入など、ライフイベントに合わせて資金を一度引き出しても、また非課税投資を再開できるという、非常に柔軟な運用が可能になりました。(出典: 金融庁「NISAを利用する皆さまへ」)
新NISAの心臓部!「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の賢い使い分け
ここでは、新NISAの大きな特徴である2つの投資枠、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いをさらに深掘りし、あなたの投資スタイルに合わせた賢い使い分けの方法を解説します。
【つみたて投資枠】長期・コツコツ派におすすめ!対象商品と運用の基本
「つみたて投資枠」は、長期的な視点で、毎月コツコツと資産を育てていきたい方に最適な投資枠です。
対象となる商品は、金融庁が「長期・積立・分散投資に適している」と判断した、手数料が低く安定的な運用が期待できる一定の要件を満たした投資信託やETF(上場投資信託)に限定されています。
投資の知識や経験に自信がない初心者の方でも、商品選びで大きく失敗するリスクが低いのが特徴です。毎月決まった額を自動で積み立てる設定をしておけば、手間をかけずに将来に向けた資産形成を始められます。(出典: 金融庁「NISA特設ウェブサイト」)
【成長投資枠】積極的に利益を狙いたい方向け!対象商品と注意点
「成長投資枠」は、つみたて投資枠よりも幅広い商品に投資でき、より積極的に利益を狙いたい方向けの投資枠です。
投資信託はもちろん、日本や海外の個別企業の株式、REIT(不動産投資信託)など、多様な選択肢から投資先を選べます。ご自身の判断で、将来性があると感じる企業やテーマに集中投資することも可能です。
ただし、自由度が高い分、リスクの高い商品も含まれるため注意が必要です。どのような商品に投資するか、ご自身でしっかりと情報収集し、判断する力が求められます。
比較表で一目瞭然!2つの投資枠の決定的な違いまとめ
| 比較項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間投資上限額 | 120万円 | 240万円 |
| 対象商品 | 金融庁の要件を満たした投資信託・ETF | 上場株式、投資信託など(一部除外あり) |
| 主な投資スタイル | 長期・積立・分散 | 自由度が高い(積立・一括) |
| おすすめな人 | 投資初心者、コツコツ長期で育てたい人 | 投資経験者、積極的に利益を狙いたい人 |
初心者はどっちから?まずは「つみたて投資枠」から始めるべき理由
もしあなたが投資初心者で、どちらの枠から使えば良いか迷っているなら、まずは「つみたて投資枠」から始めることを強くおすすめします。
理由は3つあります。
- 商品選びのリスクが低い:金融庁の定める要件を満たした商品が対象なので、初心者にとって不適切な高リスク・高コストの商品を避けやすい。
- 少額から始められる:多くの金融機関で月々1,000円や1万円といった少額から積立設定が可能。
- 時間分散の効果:毎月定額で購入することで、価格が高いときには少なく、安いときには多く買う「ドルコスト平均法」の効果が働き、リスクを抑えた運用が期待できます。
まずは「つみたて投資枠」で投資に慣れ、資産が増えてきたり、もっと積極的に運用したくなったりしたら、「成長投資枠」の活用を検討するのが賢明なステップです。
なぜ「新NISAを銀行で」が選ばれる?3つのメリットと注意点
ここでは、証券会社ではなく、あえて新NISAを銀行で始めることの具体的なメリットと、知っておくべきデメリット(注意点)を、中立的な視点から公平に解説します。
メリット①:投資のプロに直接相談できる「安心感」
銀行でNISAを始める最大のメリットは、なんといっても「対面で相談できる安心感」です。
投資を始めたいと思っても、「何から手をつけていいか分からない」「自分に合った商品がどれか判断できない」と不安に思うのは当然です。
銀行の窓口に行けば、専門のスタッフがあなたの資産状況やライフプランに合わせて、丁寧にアドバイスをしてくれます。
特に、投資経験が全くない方や、ご年配の方にとっては、ネットの情報だけを頼りにするよりも、顔の見える関係で相談できることが大きな心の支えになるでしょう。(出典: 三井住友銀行「新NISAの概要」)
メリット②:普段使いの口座で始められる「手軽さ」と「資金管理の容易さ」
普段から給与振込や公共料金の支払いで利用している銀行であれば、手続きがスムーズで、手軽にNISAを始められます。
新しく証券会社の口座を開設する手間がなく、本人確認なども比較的簡単に済みます。また、NISA口座と預金口座を同じ銀行のアプリやインターネットバンキングで一元管理できるため、資産全体の状況を把握しやすいのも魅力です。
「投資のため」と気負うことなく、いつもの銀行取引の延長線上で、気軽に資産運用をスタートできます。
メリット③:初心者向けに厳選された商品ラインナップ
銀行で取り扱っているNISA対象商品は、リスクを抑えたバランス型の投資信託など、初心者向けに比較的シンプルなラインナップになっている傾向があります。
証券会社のように何千もの選択肢があると、かえって「どれを選べばいいか分からない」と混乱してしまうことも少なくありません。
銀行では、厳選された商品の中から、スタッフのアドバイスも参考にしながら選べるため、商品選びの負担が軽いと感じる方も多いでしょう。(出典: 三菱UFJ銀行コラム「NISAとは?」)
【要注意】銀行NISAの3つのデメリット|手数料・商品数・自由度
一方で、銀行で新NISAを始める際には、知っておくべきデメリットも存在します。
- 取扱商品が少ない:最大のデメリットは、取扱商品が投資信託に限定される場合が多く、個別株や海外ETFなどに投資できないことです。「成長投資枠」の自由度を最大限に活かしたい方には物足りないかもしれません。
- 手数料が割高な傾向:ネット証券では売買手数料が無料なのが当たり前になっていますが、銀行、特に窓口で相談して商品を購入する場合、販売手数料がかかることがあります。また、長期的に保有コストとなる「信託報酬」も、ネット証券で人気の低コストファンドに比べて割高な商品を勧められるケースがあるため、注意が必要です。(出典: note「新NISAの手数料比較」)
- 自由度の制限:商品の選択肢が少ないことは、裏を返せば、より高いリターンを狙うための投資戦略が立てにくいということにも繋がります。
これらのデメリットを理解した上で、メリットである「安心感」や「手軽さ」にどれだけ価値を感じるかが、銀行でNISAを始めるかどうかの判断ポイントになります。
【体験談】銀行で新NISA、実際どう?利用者のリアルな声
ここでは、実際に銀行で新NISAを利用している方々のリアルな声を紹介します。良い面も悪い面も知ることで、より具体的なイメージが湧くはずです。
「相談できてよかった!」銀行NISAのポジティブな口コミ
SNSなどでは、やはり銀行ならではのサポート体制を評価する声が多く見られます。
「初めての投資で何も分からなかったけど、銀行の担当者さんが丁寧にシミュレーションしてくれて、安心して始められました。」
(出典: 三井住友銀行 Money Viva)「アプリで普通預金とNISAの残高が一緒に見れるのが地味に便利。お金の管理がしやすいです。」
このように、特に投資初心者の方にとっては、銀行の手厚いサポートが大きなメリットになっているようです。
「手数料が高い…」銀行NISAのネガティブな口コミ
一方で、コストに対する不満の声も少なくありません。
「銀行で勧められるがままに投資信託を買ったけど、後から調べたら信託報酬がすごく高くて後悔…。ネット証券で同じような商品をもっと安く買えた。」
(出典: note主婦ブログ体験談「新NISA失敗記録」)「窓口で相談したら、結局その銀行が売りたい商品を勧められている気がしてしまった。」
言われるがままに商品を決めるのではなく、勧められた商品の手数料(特に信託報酬)は必ず自分で確認するという姿勢が重要です。ただし、最近では三菱UFJ銀行やみずほ銀行など、販売手数料のかからない(ノーロード)投資信託の取り扱いも増えています。(出典: 三菱UFJ銀行コラム)
口コミから学ぶ、銀行NISAが向いている人・向いていない人
これらの口コミを総合すると、以下のような傾向が見えてきます。
銀行で始める新NISA、最初の一歩|口座開設から商品選びまで
ここでは、実際に銀行で新NISAを始めるための具体的なステップを解説します。全体の流れを掴んで、スムーズなスタートを切りましょう。
ステップ1:利用したい銀行を決める(主要バンクの比較)
まずは、どの銀行で口座を開設するかを決めます。給与振込などで既に利用している銀行が第一候補になりますが、各銀行のNISAに関するサービス内容を比較検討することも重要です。
チェックすべきポイントは以下の通りです。
主要なメガバンク(三菱UFJ、三井住友、みずほ)や、ゆうちょ銀行、りそな銀行などは、NISAのサービスに力を入れています。各行の公式サイトで情報を確認してみましょう。
ステップ2:NISA口座の開設を申し込む(必要書類と流れ)
利用したい銀行が決まったら、NISA口座の開設を申し込みます。手続きは、窓口、郵送、インターネット(スマホアプリ)などで行えます。
一般的に必要なものは以下の通りです。
申し込み後、銀行と税務署で審査が行われます。オンラインでの申し込みの場合、最短3営業日〜1週間程度で口座が開設されます。郵送や窓口の場合は、2〜3週間かかることもあるため、早めに申し込んでおくと良いでしょう。(出典: 三菱UFJ銀行 FAQ)
ステップ3:投資する商品を選ぶ(失敗しない投資信託選びの3つのポイント)
口座が開設できたら、いよいよ投資する商品を選びます。銀行では多くの投資信託を扱っていますが、初心者が失敗しないためには、以下の3つのポイントを意識して選びましょう。
- 信託報酬(手数料)が低いか:信託報酬は、投資信託を保有している間、ずっと払い続けるコストです。年率0.2%以下を目安に、できるだけ低い商品を選びましょう。
- 全世界株式か米国株式に連動するインデックスファンドか:特定の国やテーマに偏らず、世界経済や米国経済全体の成長に乗ることを目指すインデックスファンドは、初心者にとって王道の選択肢です。(例:eMAXIS Slim 全世界株式、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドなど)
- 純資産総額が順調に増えているか:純資産総額は、その投資信託の人気や信頼度を示すバロメーターです。右肩上がりに増えている商品を選びましょう。
窓口で相談する場合でも、これらのポイントを基に「信託報酬が低くて、全世界株式に投資できるインデックスファンドはどれですか?」と具体的に質問することで、より自分に合った商品を見つけやすくなります。
新NISAのよくある質問(FAQ)
ここでは、新NISAに関して初心者が抱きがちな疑問について、Q&A形式でお答えします。
- QQ1: 銀行でNISA口座を開設した後、証券会社に変更することはできますか?
- A
A1: はい、可能です。NISA口座は年に一度、金融機関を変更することができます。
ただし、その年に一度でもNISA枠で商品を購入していると、その年は変更できず、翌年からの変更となります。手続きには少し時間がかかるため、変更を検討する場合は早めに準備を始めましょう。
- QQ2: 投資した商品が値下がりしたら、非課税枠はどうなりますか?
- A
A2: 非課税枠の計算は、商品を購入したときの価格(取得価額)で行われます。そのため、投資した商品が値下がりしても、あなたの非課税枠が減ることはありません。
逆に、値上がりした場合も、非課税枠の消費額が増えることはありません。
- QQ3: 1,800万円の非課税枠を使い切ったら、もうNISAは利用できないのですか?
- A
A3: いいえ、そんなことはありません。NISA口座内の商品を売却すれば、その商品の取得価額分の非課税枠が翌年に復活します。
そのため、生涯にわたって非課税の恩恵を受け続けることが可能です。
- QQ4: 銀行の窓口で相談したら、手数料の高い商品ばかり勧められませんか?
- A
A4: その可能性はゼロではありません。銀行も営利企業であるため、収益性の高い商品を勧める傾向がないとは言い切れません。
そのため、窓口での相談はあくまで参考と位置づけ、勧められた商品の「信託報酬」などの手数料は必ずご自身で確認し、納得した上で投資を判断するという姿勢が非常に重要です。
▼次のステップ:銀行と証券会社の具体的なメリット・デメリットを比較する
新NISAの非課税制度や運用の仕組みをご理解いただけた今、次にあなたが知りたいのは、「結局、銀行と証券会社ではどちらが自分にとって有利なのか?」という点ではないでしょうか。
その疑問に答えるため、手数料、利回り、取扱商品といった具体的なポイントで両者を徹底比較した記事をご用意しました。
→ 新NISAは銀行と証券会社でどっちが得?手数料・利回り・運用効率を比較

まとめ:新NISAは銀行の仕組みを理解して賢く始めよう
本記事では、2024年から始まった新NISAの基本的な仕組みと、銀行で始めることのメリット・デメリットについて詳しく解説しました。
- 新NISAは2024年から始まった恒久的な非課税制度である。
- 「つみたて投資枠(年120万)」と「成長投資枠(年240万)」の2種類がある。
- 生涯で使える非課税枠は1,800万円まで。
- 売却すれば、その取得価額分の枠が翌年以降に復活・再利用可能。
- 銀行で始めるメリットは「対面相談」と「手軽さ」。
- デメリットは「商品の少なさ」と「手数料」。
- 初心者はまず「つみたて投資枠」からの利用がおすすめ。
- 銀行選びでは、取扱商品とサポート体制の確認が重要。
- 口コミではサポートを評価する声とコストへの不満が混在。
- 制度を正しく理解し、自分に合った金融機関を選ぶことが最も重要。
新NISAは、誰にとっても未来の資産を築くための強力なツールです。特に投資初心者の方にとって、身近な銀行で相談しながら始められるのは大きなメリットと言えるでしょう。しかし、その手軽さの裏にある手数料や商品選択の制約といったデメリットも正しく理解しておく必要があります。
この記事を参考に、まずは第一歩として、お近くの銀行のウェブサイトを覗いてみてはいかがでしょうか。あなたの賢い投資ライフのスタートを応援しています。


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