最近、株価が急落して新NISAの口座が真っ赤(含み損)になってるんです…。このままじゃ全財産がなくなるんじゃないかと不安で、今すぐ売ったほうがいいんでしょうか?
お気持ちは痛いほど分かります。日経平均が数千円規模で乱高下すると、気が気じゃありませんよね。でも実は、過去のデータを振り返ると、ここで売ってしまうのが一番の「負けパターン」なんです。
2026年8月上旬、日経平均株価は歴史的な大暴落を記録しました。
8月5日に2,300円超の急反発を見せたかと思えば、翌6日には1,000円超の反落をするなど、極めて神経質な相場展開が続いています。
米国ハイテク株の下落や急激な円高、そして日銀の追加利上げなど、様々な要因が重なり、SNSでも「新NISA組は生きた心地がしない」といった悲鳴が飛び交っています。
しかし、長年相場を見てきた投資家からすれば、こうした暴落は数年に一度必ず訪れる「通常運転」に過ぎません。
この記事では、なぜ今パニックになって売ってはいけないのか、そしてこの下落相場をどう生き残るべきなのか、過去の暴落の歴史やデータに基づき、プロの視点から解説します。
この記事でわかること
- 狼狽売りをすると非課税メリットを永遠に失う理由
- 積立投資なら暴落時が「安く買えるチャンス」に変わる仕組み
- 今すぐ一括で買い増しする前に知っておくべきリスク
- 2026年8月の暴落を引き起こした3つの明確な要因
- コロナショックなどの過去の暴落から学ぶ「その後の株価」の真実
- S&P500やオルカンなど人気銘柄の今後の見通し
新NISAに直撃!なぜ今大暴落が起きた?2026年8月暴落の要因と今後の見通し


少し前まであんなに調子が良かったのに、なんで急にこんなに下がったんだ?何かとんでもない悪材料でも出たのかい?
実は、日本固有の事情とアメリカの事情が最悪のタイミングで重なってしまったんです。主な原因は「日銀の利上げ・円高」と「米国のハイテク株安」のダブルパンチですね。
2026年8月の相場急変は、決して一つの理由だけで起きたわけではありません。
複数のマクロ経済要因が絡み合い、投資家の不安を一気に爆発させた結果です。
ここでは、その背景を深掘りして紐解きます。
相場は複数の要因が絡み合って動く
株価の暴落は単一の原因で起こることは稀です。今回の暴落も、日本とアメリカの経済状況が複雑に絡み合った結果と言えます。
日銀の追加利上げと急激な円高リスク
2026年7月30日・31日の金融政策決定会合において、日銀は政策金利を1.0%に据え置いたものの、物価上振れリスクへの警戒感を示し、追加利上げ観測が継続しました。(出典: 日本銀行)
さらに、政府・日銀による円買いの為替介入が実施されたとの見方が広がり、これまで続いていた「円安」のトレンドが一転し、急速な円高が進行しました。
日本企業、特にトヨタ自動車などの輸出関連企業は、円安の恩恵を受けて過去最高の利益を出していましたが、円高になればその恩恵が剥落します。
これが嫌気され、日本株全体が大きく売られる展開となったのです。
「なぜ日銀の金利動向がここまで影響するのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。金利が上がれば企業はお金を借りにくくなり、設備投資などが抑制されます。
さらに、日本の金利が上がると「円」の魅力が高まり、ドルを売って円を買う動きが加速するため、強烈な円高圧力がかかる構造になっているのです。
【用語解説】追加利上げ
中央銀行(日本では日銀)が、世の中に出回るお金の量を調整するために、政策金利を引き上げること。一般的に、利上げは株価を下押しする要因となります。
米国株(S&P500・オルカン)などハイテク株への影響
さらに、海の向こうアメリカでも異変が起きていました。
これまで相場を牽引してきた半導体関連株や大手IT企業(マグニフィセント・セブンなど)の決算が市場の期待に届かず、過熱感の修正から一斉に利益確定の売りが出ました。
新NISAで絶大な人気を誇る「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「全世界株式(オール・カントリー)」は、その中身の多くがこれらの米国ハイテク企業です。
そのため、米国株の下落と円高(為替差損)のダブルパンチを受け、基準価額が大きく下落することになりました。
ここで、「アメリカの株が下がっただけなら、為替は関係ないのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、私たちが買っているS&P500やオルカンは「円建て」の投資信託です。
仮にアメリカの株価が10%下落し、同時に為替が10%円高になれば、私たちの口座の評価額は約20%近くも下落する計算になります。これが為替差損の恐ろしいところです。
【Check】米国株と為替の関係
米国株に投資する投資信託は、為替の影響を強く受けます。株価が上がっていても、円高になれば円換算での資産価値は目減りしてしまうのです。
今は「絶好の買い場」なのか?底値を見極める難しさ
株価が大きく下がったことで、「今が絶好の買い場だ!」と意気込む投資家も少なくありません。VIX指数(恐怖指数)が急騰し、セリング・クライマックスの様相を呈しているとの指摘もあります。
しかし、プロの視点から言えば、暴落の最中に「ここが底だ」と見極めるのは不可能です。
「落ちてくるナイフは掴むな」という投資格言があるように、底だと思って買ったらさらに下がる「二段下げ」「三段下げ」は頻繁に起きます。
相場が落ち着くまではボラティリティ(変動率)が高い状態が続くため、安易な一括投資は火傷の元になります。
【底値だと思ったらさらに下落】
「新NISAで今年から始めたS&P500、ついに含み損に転落した。ここで損切りして底値で入り直した方がいいのかな?誰か教えて」
このようにSNSでもパニックになっている声が多数見受けられます。
しかし、慌てて行動するのは危険です。
落ちてくるナイフは掴むな
暴落中の相場に安易に手を出すのは危険です。ナイフが床に落ちてから(相場が落ち着いてから)拾うのが投資の鉄則です。
- 暴落の主な原因は、日銀の追加利上げに伴う急激な円高進行
- 米国ハイテク株の下落がS&P500やオルカンを直撃した
- 底値を見極めるのは不可能であり、安易な一括投資は危険
相場の変動要因がわかったところで、最も気になるのは「自分の新NISA口座をどうすべきか」ですよね。焦って行動する前に、絶対に知っておくべき鉄則があります。
暴落時の新NISAはどうする?含み損を抱えたときの正しい対処法


マイナスを見るのが辛くて、もう全部売って楽になりたいです。少しでも損が少ない今のうちに逃げたほうがいいですよね?
絶対にダメです!今ここで売ってしまうのは、相場の世界で最もやってはいけない「最悪の悪手」なんですよ。その理由を説明しますね。
新NISAを始めたばかりで初めての暴落を経験すると、パニックになって「とりあえず現金に戻そう」と考えてしまいがちです。
しかし、金融庁の特設サイトでも注意喚起されている通り、新NISAの制度上、それは大きな損失を確定させるだけの行為です。(出典: 金融庁)
含み損はまだ「損」ではない
画面上のマイナスはあくまで「含み損」であり、売却して初めて「確定損」となります。焦って売らなければ、株価回復時にプラスに戻る可能性が残されています。
狼狽売り・パニック売りはNG!非課税枠を失う罠
相場が下がった恐怖で投げ売りしてしまうことを「狼狽(ろうばい)売り」と呼びます。新NISAでこれをやってはいけない最大の理由は、非課税メリットを自ら放棄することになるからです。
新NISAの生涯投資枠は1,800万円ですが、一度売却してしまった枠は、翌年にならないと復活しません。つまり、パニックになって売ってしまい、「株価が上がり始めたからまた買おう」と思っても、すぐには枠を再利用できないのです。
一時的な含み損を実損として確定させてしまう行為は、絶対に避けましょう。
【NISA枠の誤解】
「新NISAって売却しても非課税枠がすぐ戻るわけじゃないの!?一旦利確して買い直そうと思ったら枠がなくて詰んだ…」
こうした落とし穴を知らずに、短期トレードの感覚で売買してしまう初心者が後を絶ちません。
非課税枠の復活は「翌年」
新NISAの非課税保有限度額は、売却した商品の取得価額分が翌年以降に復活します。同一年内に何度も売り買いを繰り返すと、あっという間に非課税枠を使い切ってしまうので注意が必要です。
一括投資と積立投資で違う暴落時のダメージと対処
暴落時のダメージは、投資スタイルによって受け止め方が異なります。年初に成長投資枠で「一括投資」をした人は、下落をモロに受けて大きな含み損を抱えているはずです。
しかし、優良なインデックスファンドであれば、数年単位で待てば必ず株価は戻ってきます。今は画面を見ず、気絶しておく(放置する)のが一番です。
一方、毎月定額で買っている「積立投資」の人は、むしろこの暴落は喜ぶべき事態です。
ドルコスト平均法が活きる「積立継続」の強み
例えば、毎月5万円積み立てている場合、基準価額が1万円の時は5口しか買えませんが、暴落して基準価額が5,000円になれば、なんと普段の2倍である10口もの量を自動で買い集めることができます。
この「安値で大量に仕込んだ口数」が、数年後に株価が回復した際、爆発的な利益を生み出すのです。だからこそ、積立設定は絶対に解除してはいけません。
「でも、下がり続けているのに追加でお金を入れるのは怖い」という心理もよくわかります。
しかし、過去の歴史を振り返れば、暴落局面で積立を停止してしまった投資家は、その後の株価急回復の恩恵を取り逃がしています。
相場が回復し始めるのは、大抵誰もが絶望している最悪のタイミングだからです。
【用語解説】ドルコスト平均法
価格が変動する金融商品を、常に一定の金額で、かつ時間を分散して定期的に買い続ける手法。高値づかみを防ぎ、平均取得単価を平準化する効果があります。
暴落時に「買い増し」はあり?余剰資金で狙う追加投資の注意点
では、現金(余剰資金)に余裕がある場合、下がったところで買い増しをするのはアリでしょうか?
結論から言えば、長期保有を前提とするなら「アリ」です。
ただし、一括で全額を投入するのではなく、資金を3回〜5回に分けて少しずつ買う(時間分散)ことを強くお勧めします。前述の通り、今の株価が底とは限らないからです。
「個別株なら暴落時に仕込むのも手では?」と考える方もいるでしょう。確かに、個別株の中には業績に関係なく全体相場に連れ安している優良銘柄もあります。
しかし、個別株は企業の倒産リスクを伴うため、初心者はインデックスファンドの買い増しに留めるのが無難です。
買い増しは「時間分散」が鉄則
「ここが底だ」と思っても、さらに下落する可能性は常にあります。資金を分割して少しずつ買い増すことで、リスクを分散させることができます。
- 狼狽売りは非課税枠を無駄にし、損失を確定させる最悪の行動
- 積立投資を続けていれば、安値で多くの口数を仕込める
- 買い増しをするなら一括ではなく、複数回に分けるのが安全
含み損への対処法がわかると少し安心できますね。でも、「今の銘柄のままで本当に大丈夫なのか?」と不安になる方もいるでしょう。
新NISAの銘柄は乗り換えるべき?過去の大暴落から学ぶ長期投資の考え方
オルカンを持ってるんですが、円高になるなら日本株のファンドに乗り換えた方がいいんでしょうか?それとも債券とか?
焦ってコロコロと銘柄を変えるのは、投資で失敗する典型的なパターンです。長期投資の視点で見れば、大暴落はただの「通過点」に過ぎないんですよ。
暴落が起きると、様々なメディアが「次は日本株が来る!」「S&P500はもう終わりだ」といった極端な意見を報じます。
それに流されて方針をブレさせるのは非常に危険です。
メディアの煽りに踊らされない
メディアは視聴者の不安を煽ることで注目を集めようとします。極端な意見に振り回されず、当初の投資方針を貫くことが重要です。
焦って銘柄を乗り換えるリスクと非課税枠の注意点
「株価が下がっているAというファンドを売って、調子が良さそうなBというファンドに乗り換える」
これを新NISAでやると、売却した分の非課税枠は来年まで使えないため、無駄に枠を消費することになります。
そもそも、あなたがS&P500やオルカンを選んだのは、「長期的に見て世界経済は成長し続ける」と信じたからではないでしょうか?
その前提が数日間の暴落で崩れることはありません。
短期的な値動きで右往左往しないことが、長期投資の鉄則です。
投資信託の乗り換えは慎重に
特にインデックスファンドの場合、短期的な値動きで乗り換えを判断するのはナンセンスです。数十年単位での成長を信じて投資を継続しましょう。
リーマンショック・コロナショックに学ぶ株価回復の歴史
過去の歴史を振り返ってみましょう。2008年のリーマンショックでは、株価が半値以下に暴落し、「資本主義の終わり」とまで言われました。
2020年のコロナショックでも、世界中の経済がストップし、株価は急降下しました。
しかし、その後に何が起きたか。数年後には元の水準を回復し、さらに最高値を更新し続けています。過去のいかなる大暴落も、長期チャートで見れば単なる「一時的な押し目(へこみ)」に過ぎないことがわかります。
「今回はAIバブルの崩壊だから過去とは違う!」という反論もあるでしょう。確かに暴落の引き金は毎回異なります(ITバブル崩壊、同時多発テロ、金融危機など)。
しかし、長期的に見れば、人類の技術革新と経済成長は止まることなく続いてきました。S&P500やオルカンは、この「資本主義の成長」そのものに投資する商品です。
歴史は繰り返す
暴落の度に「今回は違う」と言われますが、結局は過去と同じように株価は回復してきました。歴史に学び、冷静に対処することが大切です。
安値で口数を稼ぐ!数年後のリターンを最大化する戦略
今、新NISAで含み損を抱えている状況は決して心地よいものではありません。しかし、相場が悲観に包まれている時こそが、将来のリターンの源泉(種まき)になります。
今の私たちがやるべきことは、ニュースを見過ぎて一喜一憂するのをやめ、淡々と毎月の積立を継続し、「安値で口数を稼ぐ」ことです。数年後、あの時売らずに耐えてよかったと笑える日が必ず来ます。
ベテラン投資家の間では、こんな声も上がっています。
「暴落と言っても積立投資なら単なるバーゲンセール。むしろ今のうちに口数を多く買えるから、数年後には『あの時下がってくれてラッキーだった』になるよ」
初心者は暴落を恐れますが、プロは暴落を歓迎します。このマインドの違いこそが、最終的な資産額の差となって表れるのです。
暴落時は「何もしない」のが正解
積立設定を継続しているなら、画面を閉じて放置するのが一番です。日々の値動きを追うのはやめて、本業や趣味に時間を使いましょう。
- 暴落のたびに銘柄を乗り換えると非課税枠を無駄にする
- リーマンやコロナショック後も、株価は必ず回復し最高値を更新してきた
- ニュースを見ず、淡々と積立を継続するのが最強の戦略
最後に、今回の暴落に関してSNSなどで多く寄せられている読者のリアルな疑問に、プロの目線でお答えします。
2026年8月の大暴落と新NISAに関するよくある質問(FAQ)
- 新NISAで毎月積立をしていますが、最近の暴落で不安です。積立額を減らした方が良いでしょうか?
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A:生活に支障が出るほど無理な金額を設定しているのであれば減額すべきですが、「株価が下がったから」という理由で減額するのはおすすめしません。株価が安い時こそ多くの口数を買えるチャンス(ドルコスト平均法)なので、無理のない範囲で同じ金額を積み立て続けるのが長期投資の正解です。
- 株価が下がっている今、余剰資金で一括投資をするのは正解ですか?
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A:長期的な視点で見れば安く買える良い機会ですが、「ここが底だ」と見極めるのはプロでも不可能です。一括で全額を投入するのではなく、資金を数回に分けて少しずつ買い増していく(時間分散)手法が、リスクを抑えられるため安全です。
- もし新NISAで含み損のまま非課税期間(旧NISA)が終わったらどうなりますか?
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A:新NISAは「非課税期間が無期限」になったため、旧NISAのように「5年や20年で期間が終了する」という概念がありません。そのため、含み損を抱えていても、プラスに転じるまで10年でも20年でも非課税のまま持ち続けることができます。焦る必要は全くありません。
- 暴落時にNISA口座の投資信託を売却して、安くなったら買い直すのはアリですか?
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A:ナシです。新NISAでは、売却した分の非課税枠が復活するのは「翌年以降」となります。つまり、今年中に買い直すための枠として再利用することはできません。また、「どこが安値か」をピンポイントで当てるのは至難の業であり、売り買いを繰り返すことでかえって損をするリスクが高まります。
本記事は情報提供のみを目的としており、特定の投資手法や金融商品を推奨するものではありません。
投資には元本割れのリスクが伴います。最終的な投資判断は、必ずご自身のリスク許容度や資金状況を考慮した上で、自己責任で行ってください。










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