「新NISAの成長投資枠で、ポートフォリオの守りを固めたい」
「市場が不安定な今、安全資産としてゴールド(金)に興味があるけど、何から始めればいいかわからない…」
こんな悩みありませんか?
この記事では、そんなあなたのために、新NISAの成長投資枠を活用したゴールド投資の全てを徹底解説します。
なぜ金が守りの資産と呼ばれるのか、その背景にある「実質金利」や「質への逃避」といった経済の基本原則から、具体的な金融商品である「投資信託」と「ETF」の決定的な違いまで、この記事一本で全てがわかります。
世界ゴールドカウンシルや欧州中央銀行(ECB)などの信頼できる情報を基に、あなたに最適なゴールド投資の始め方を見ていきましょう。
この記事でわかること
- なぜ金が「守りの資産」と呼ばれるのか、その経済学的理由
- ゴールド投資信託とETFの決定的な違いと比較ポイント
- 新NISAでおすすめの具体的なゴールド(金)関連銘柄
- 為替ヘッジの有無の判断基準と、最適な組み入れ比率


なぜ今、新NISAで「ゴールド」なのか?投資のプロが実践する“守り”の理論
多くの投資家が株価の上昇に注目する中で、あえてポートフォリオの一部を「守り」の資産であるゴールドに割くことには、深い戦略的な意味があります。
これは、単なる気休めではなく、資産全体の安定性を高め、予期せぬ暴落から資産を守るための合理的な一手なのです。
ここでは、なぜ今ゴールド投資が有効なのか、その背景にある2つの重要な経済理論について、初心者の方にも分かりやすく解説します。
「実質金利」が下がると金が上がる?ゴールド投資の基本セオリー
【用語解説】実質金利
銀行の預金金利などの「名目金利」から、予想される物価上昇率「期待インフレ率」を差し引いた金利のことです。私たちのお金が、物価の変動を考慮した上で実質的にどれだけ増えるかを示します。
金価格を理解する上で最も重要なのが、この実質金利とのシーソー関係です。
金は、それ自体が利息や配当を生み出すことはありません。そのため、銀行預金や国債の金利が高い(=実質金利が高い)局面では、金を持つ魅力は相対的に低下します。
逆に、実質金利が低下し、銀行にお金を預けても実質的に価値が目減りするような局面では、価値が劣化しにくい実物資産である金の相対的な魅力が高まり、価格が上昇しやすくなるのです。(出典: LSEG)
市場が荒れると金が買われる「質への逃避」とは?
「質への逃避」とは、金融危機や戦争といった市場の不確実性が極度に高まった際に、投資家がリスクの高い株式などから、より安全とされる資産へ資金を移動させる動きのことです。
この「安全な資産」の代表格が、特定の国や企業の信用力に依存しないゴールドなのです。
実際に、過去の金融危機では、この「質への逃避」が何度も観測されています。
- リーマンショック(2008年): S&P500が年間で約-37%と暴落する中、金は年間で約+5%とプラスのリターンを記録しました。(出典: Longtermtrends)
- コロナショック(2020年): 世界中の株式市場が一時的に大混乱に陥る中、金は年間を通じて約+25%と大きく価値を上げました。(出典: Ultima Markets)
このように、いざという時に頼りになるのが、ゴールドが「守りの資産」と言われる最大の理由です。
新NISAでゴールド投資を始める3つのメリット|守りの資産と呼ばれる理由
では、新NISAの成長投資枠を使ってゴールド投資を始めることには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。3つのポイントに整理して解説します。
メリット1:株式との相関が低く、ポートフォリオのリスクを分散できる
最大のメリットは、株式と異なる値動きをすることによるリスク分散効果です。
多くの投資家のポートフォリオは、国内外の株式が中心になりがちです。しかし、株式市場は世界的な経済ショックが起きると、どの国の株も一蓮托生で下落することがあります。
ここで、株式との相関が低い、あるいは負の相関を持つゴールドをポートフォリオに組み込んでおくことで、株式が下落する局面でも、ゴールドが価格を維持または上昇させ、資産全体の目減りを和らげてくれる「クッション」のような役割を果たしてくれるのです。
メリット2:インフレに強く、現金の価値を守る「インフレヘッジ」
インフレとは、モノの値段が上がり、相対的にお金の価値が下がることです。銀行に預けているだけでは、あなたのお金の購買力はどんどん失われていきます。
一方、ゴールドは、埋蔵量に限りがある「実物資産」です。通貨のように無限に発行されることがないため、インフレによって通貨の価値が下がると、相対的にゴールドの価値は上昇する傾向にあります。この性質から、ゴールドはインフレから資産価値を守る「インフレヘッジ」として有効な手段とされています。
メリット3:非課税メリットを活かして、守りの資産を効率的に構築できる
新NISAの最大のメリットは、何と言っても値上がり益が非課税になることです。
通常、ゴールドの売買で利益が出ると約20%の税金がかかりますが、新NISAの成長投資枠を利用すれば、これが全て非課税になります。守りの資産であるゴールドへの投資で得た利益も、しっかり手元に残すことができるため、より効率的に資産全体を育てていくことが可能です。
私が運営する金(ゴールド)について特化させたブログです。


新NISAで買えるゴールド関連商品は?「投資信託」と「ETF」の決定的な違い
いざゴールドに投資しようと思っても、「投資信託」と「ETF」という2つの選択肢があり、ここでつまずく方が非常に多いです。この2つは似ているようで、コストや買い方に決定的な違いがあります。
ご自身の投資スタイルにどちらが合っているかを見極めることが、後悔しない商品選びの第一歩です。
ここでは、両者の違いを4つの観点から徹底比較します。
投資信託のメリット・デメリット
【メリット】少額からの自動積立が容易
投資信託の最大の魅力は、毎月100円や1,000円といった少額から自動で積立設定ができる手軽さです。「給与が入ったら自動で買い付け」といった設定をしておけば、手間なく時間分散しながらコツコツと資産を積み上げることができます。
【デメリット】信託報酬が比較的高め
一般的に、後述するETFに比べて信託報酬(運用管理費用)が年率0.7%〜1%台と、やや高めに設定されている傾向があります。長期で保有するほど、このコストの差はリターンに影響します。(出典: World Bank)
ETFのメリット・デメリット
【メリット】信託報酬が安く、リアルタイムで売買可能
ゴールドETFの信託報酬は年率0.17%〜0.5%台など、投資信託より低い傾向にあります。また、株式と同じように証券取引所の取引時間中であれば、リアルタイムの価格でいつでも売買できる柔軟性も大きなメリットです。
【デメリット】自動積立がしにくく、売買手数料がかかる場合も
投資信託ほど手軽に自動積立ができないことや、株式と同じように売買単位(例:10口から)が決まっている点がデメリットです。また、証券会社によっては売買時に手数料がかかる場合があります。
【比較表】ゴールド投資信託 vs ゴールドETF|あなたに合うのはどっち?
| 比較観点 | ゴールド投資信託 | ゴールドETF |
|---|---|---|
| コスト(信託報酬) | やや高い傾向 | 安い傾向 |
| 売買の柔軟性 | 1日1回の基準価額 | リアルタイムで可能 |
| 積立のしやすさ | 非常にしやすい | ややしにくい |
| 向いている人 | 手間なくコツコツ積立たい人 | コストを抑えたい人、自分で売買したい人 |
【徹底比較】新NISAでおすすめのゴールド(金)投資信託3選
具体的な商品を選ぶ際、特に投資信託は種類が多くて迷いますよね。ここでは、コストや運用実績で定評があり、多くのネット証券で取り扱いのある代表的な商品をピックアップしました。
ご自身の投資計画に合わせて比較検討してみてください。
ここでは、新NISAの成長投資枠で投資可能な、代表的なゴールド投資信託を3つ紹介します。
おすすめ投資信託1:三菱UFJ純金ファンド(ファインゴールド)
国内で最も代表的なゴールド投資信託の一つです。
純資産総額が大きく、流動性の高さに安心感があります。金現物への投資を基本としており、金価格への連動を目指します。長年の運用実績があるため、信頼性を重視する方におすすめですです。
おすすめ投資信託2:ニッセイ・ゴールドファンド(為替ヘッジなし)
こちらも人気のゴールド投資信託です。
特徴は、為替ヘッジの「あり」と「なし」の両方のコースが用意されている点です。「為替ヘッジなし」コースは、金価格の上昇に加えて、円安による為替差益も期待したい方に向いています。
おすすめ投資信託3:SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし)
低コストなインデックスファンドシリーズ「SMT」の一つです。
信託報酬が他のアクティブなゴールドファンドに比べて比較的低めに抑えられているのが魅力です。コストを意識しつつ、投資信託で手軽に始めたい方に適しています。
【徹底比較】新NISAでおすすめのゴールド(金)ETF2選
次に、コストを重視する方におすすめの、国内の証券取引所に上場しているゴールドETFを紹介します。
おすすめETF1:グローバルX ゴールド ETF(為替ヘッジあり/なし)
2024年に登場した新しいETFで、年率0.17%〜0.20%程度という非常に低い実質コストが魅力です。
為替ヘッジの「あり」「なし」が両方ラインナップされており、投資家の戦略に合わせて選べるのが大きな特徴です。10口単位(約3,000円程度から)と、比較的少額から始められる点もポイントです。(出典: Global X Japan)
おすすめETF2:ステート・ストリート・スパイダー ゴールドETF(為替ヘッジあり/なし)
世界最大のゴールドETF「SPDR®ゴールド・シェア(GLD)」を運用するステート・ストリート社が、2025年11月に日本市場向けに投入したETFです。
こちらも年率0.177%以内という低コストを掲げており、10口単位での売買が可能です。世界的な運用会社の安心感と低コストを両立したい方におすすめです。(出典: MONEY-BUZZ)
ゴールド投資の重要分岐点!為替ヘッジは「あり」か「なし」か?
ゴールド投資のリターンを大きく左右するのが「為替」です。特に「ヘッジあり」と「ヘッジなし」のどちらを選ぶかは、多くの投資家が悩むポイント。これは単なるテクニックではなく、将来の為替をどう読むかという「戦略的選択」であり、絶対的な正解はありません。
ここでは、あなたの判断の助けとなるように、それぞれのメリット・デメリットを整理します。
為替ヘッジ「あり」のメリット・デメリット
為替ヘッジ「なし」のメリット・デメリット
【結論】あなたの為替相場観で選ぶべき戦略
- 長期的に円安が進むと考えるなら → 「ヘッジなし」
- 為替のことは考えず、純粋に金の値動きに投資したいなら → 「ヘッジあり」
- 判断に迷うなら → ヘッジありとなしを半分ずつ保有する
このように、ご自身の相場観によって選択するのが基本戦略となります。
ポートフォリオに金を何%加えるべき?最適な組み入れ比率を解説
なぜ「5%〜10%」が黄金比と言われるのか?
多くの金融機関や専門家が、ポートフォリオにおけるゴールドの比率として「5%〜10%」を推奨しています。なぜこの比率なのでしょうか。
これは、世界ゴールドカウンシルなどの専門機関が行った過去のデータ分析に基づいています。株式や債券のみで構成されたポートフォリオに、資産の5%〜10%のゴールドを加えた場合、リスク(価格の振れ幅)を抑えつつ、リターンを高める効果が最も効率的だったと報告されているのです。
つまり、「5%〜10%」という比率は、攻めの株式リターンを過度に損なうことなく、守りの分散効果を最大限に享受できる「黄金比」と考えられているのです。(出典: Perth Mint)
あなたのリスク許容度で決める、具体的な組み入れ比率
この「5%〜10%」という数字は、あくまで一般的な目安です。ご自身の投資スタイルに合わせて調整しましょう。
ただし、金は配当を生まない資産であるため、比率を高めすぎるとポートフォリオ全体の成長性を鈍化させる可能性もあります。あくまで「サテライト(脇役)」として、全体のバランスを見ながら調整することが重要です。


よくある質問(FAQ):新NISAのゴールド投資に関する疑問を解消
- Q1: ゴールド投資は儲かりますか?
-
A1: ゴールド投資は、株式のように大きな値上がり益を狙う「攻め」の投資というより、インフレや金融危機から資産価値を守る「守り」の投資です。短期的な儲けを期待するのではなく、長期的な資産保全の手段と考えるのが良いでしょう。
- Q2: ゴールド投資信託とETF、初心者にはどちらがおすすめですか?
-
A2: 毎月コツコツと決まった額を積み立てたいなら、100円や1,000円といった少額から自動設定できる「投資信託」が始めやすいです。一方、少しでもコストを抑えたい、自分で売買タイミングを判断したいという場合は「ETF」が向いています。
- Q3: 為替ヘッジは「あり」と「なし」、どちらが良いですか?
-
A3: 絶対的な正解はありません。今後の為替が「円安」に進むと考えるなら「ヘッジなし」が有利ですし、逆に「円高」に進むと考える、あるいは為替のことは考えたくない場合は「ヘッジあり」が選択肢になります。ご自身の為替相場観によって選ぶべき戦略商品と言えます。
- Q4: 金は配当や利息を生まないのに、なぜ人気があるのですか?
-
A4: 金が配当や利息を生まないのは事実です。しかし、それ以上に、株式や債券などの金融資産が暴落するような危機時に価値を保ちやすい「安全資産」としての役割が評価されているためです。ポートフォリオ全体のリスクを低減させる「保険」のような存在と考えると良いでしょう。
- Q5: 新NISAのつみたて投資枠でゴールドは買えますか?
-
A5: いいえ、2025年現在、多くのゴールド関連商品は「つみたて投資枠」の対象外です。ゴールドに投資する場合は、「成長投資枠」を利用するのが一般的です。
- Q6: ポートフォリオの5%を金に投資する場合、具体的にどうすれば良いですか?
-
A6: 例えば、毎月10万円を投資に回せる場合、その5%である5,000円をゴールド投資信託の積立に設定します。あるいは、年間の成長投資枠240万円のうち、5%にあたる12万円を年に1〜2回、ゴールドETFで購入するといった方法が考えられます。
まとめ:新NISAで賢くゴールド投資を始めよう
ここまでお読みいただき、ゴールド投資は単なる「金を買う」という行為ではなく、経済の大きな流れを読み解き、自身のポートフォリオ戦略に組み込む知的な作業だと感じていただけたのではないでしょうか。
攻めの株式投資とは対極にある「守りの一手」として、その理論的背景と具体的な方法を理解することが、長期的な資産形成の成功に繋がります。
この記事では、新NISAでゴールド投資を始めるための知識を網羅的に解説しました。最後に、重要なポイントを振り返りましょう。
【総復習】新NISAゴールド投資のおすすめ戦略
- ゴールド投資の基本理論
- 金価格は「実質金利の低下」と、金融危機時の「質への逃避」によって上昇しやすい性質を持つ。
- 商品選びのポイント
- 手軽にコツコツ積立をしたいなら「投資信託」。
- コストを抑え、自分で柔軟に売買したいなら「ETF」がおすすめ。
- 重要な判断軸
- 「為替ヘッジ」の有無は、将来の円相場をどう読むかという戦略的判断。
- ポートフォリオへの組み入れ比率は、資産全体の「5%〜10%」を目安に。
次のステップ:まずは少額から金の積立を検討しよう
理論と方法が理解できたら、次はいよいよ実践です。いきなり大きな金額を投じる必要はありません。まずは各証券会社で月々1,000円からでも始められるゴールド投資信託の積立を設定し、値動きに慣れてみるのはいかがでしょうか。
この小さな一歩が、あなたの資産を守る大きな一歩に繋がるはずです。
▼次のステップ:守りを固めたら、次は「攻めと楽しみ」を
ゴールドで資産の守りを固めた後は、投資の楽しみである「株主優待」について考えてみませんか?人気銘柄の選び方やメリットを解説しています。
→ 新NISAで狙う株主優待!NTT・ディズニーなど人気銘柄の選び方




コメント